【解答】令和2年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ 問題11

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カタカナがたくさん出てきましたね〜

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問1

(ア)と(イ)に当てはまる言葉を選びます。

これは、日本史の知識があれば解けますね。

(ア)です。16世紀半ばから17世紀初めは室町後期~江戸初期です。1543年に種子島にポルトガル人が漂着し、鉄砲を伝えたと言われています。その後、ザビエルの来日などがあり、ポルトガルとの貿易が始まりました。よって、(ア)はポルトガル語です。

(イ)です。18世紀から19世紀半ばは江戸時代です。江戸時代の日本は鎖国していましたが、オランダや中国とは、長崎の出島で貿易を行っていました。よって、(イ)はオランダ語です。

よって、答えは3です。

選択肢3と4までは絞れたけど、オランダ、ポルトガルどっちだっけ?と多くの人は迷ったのではないでしょうか?わたしもです。

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問2

「アイヌ語」の知識は、知らないと解けない問題です。
アイヌ地方=北海道なので、「旭川」か「札幌」だろうと推測ができると思います。

-出典-北海道観光振興機構

答えは、2の札幌です。 ちょっと変わった読み方の地名がアイヌ語の音のようですね。

ちなみに、なぜわたしがこの問題に正解できたかというと、2020年7月に「ウポポイ」というアイヌ文化のナショナルセンターが開業したというニュースを見たからです。
このニュースをみて、「もしからしたらアイヌ問題が出るかも・・・」と思い、アイヌについて勉強しました。

Mai
Mai

検定問題では、時事問題がよく出るので、
日頃からニュースをチェックしていると役立ちますよ!

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問3

問3、4、5は語彙の意味がわかれば瞬殺問題です。

  • バイリンガル:個人における二言語使用。
  • ダイグロシア:一つの社会における二言語使用。日常会話で用いられる言語は、低変種(L変種)と呼ばれ、教育や法律など特定領域で用いられる言語は、高変種(H変種)と呼ばれる。

ダイグロシアは、一つ社会で二つの言語が併用されていることです。例としては、スイスのドイツ語が有名です。スイスでは、標準ドイツ語(高変種)と、スイス・ドイツ語(低変種)の2つが使用されています。

選択肢2のように、二つの言語が機能を分担して(高変種と低変種)、一つの社会で使用されている状況のことです。

よって、答えは2です。

問4

  • リンガフランカ:異なった言語を話す人や集団の意思疎通や商用で用いられる国際共通言語。現在のリンガフランカは、英語。
  • 公用語:その国において、公的な業務において使用される言語。
  • 国語:国家統一として発達し、国民統合の象徴である言語

答えは・・・1ですね!

問5

共通言語がない場合のコミュニケーション手段

  • ピジン:言語接触により、集団レベルで単純化された音声や文法。貿易や植民地開拓を目的に発生した。
  • クレオール:ピジンがその集団で母語となる。ピジンに比べ、語彙は増え、文法は体系化されていく。

設問は、クレオールに関して、不適切なものを選びます。

1 ピジンと異なり、母語話者が存在する。
→クレオールはピジンが母語になった状態なので、○です。

2 公用語になったものがある。
→ハイチ、ギアナ、アメリカのルイジアナ州の一部でフランス語のクレオールが使われているといわれています。よって、○です。

3 文法的な構造が未発達である。
→クレオールはピジンと異なり、文法は体系化されているので、×です。

4 複数の言語からの語彙が見られる。
→クレオールはピジンが体系化されていった結果なので、ピジンと同様に複数の言語からの語彙が見られます。よって、○です。

よって、答えは3です。

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