問1
(ア)に当てはまる言葉を選びます。
「(ア)だけでなく〜」とあるのがヒントです。「だけでなく」の後ろにくる内容のほうが、よりインパクトのある内容になります。(ア)は基本的なことが入ります。
本来、一つ一つの語が持つ役割はその意味にあります。「寒い」と言えば、「気温が低い」という意味です。
ですが、発話の状況によっては、相手の発話意図を察する必要があります。例えば、「寒い」と言われたら「暖房入れる?」とか「窓閉める?」とかです。
よって、(ア)に入るのは基本的な知識として共有されている「辞書的な意味」が入ります。
よって、答えは2です。
問2
「ある特定の状況においては命題的意味とは別の発話の力を発揮する」ことの例を選びます。
「命題的」ってなんでしょうか?
命題とは、言語や式によって表したある判断のことである。倫理学上は、客観的に正しいか、正しくないかを判断できる文章を指し、その内容が客観的に正しい場合、命題は真であると言い、正しくない場合は偽であると言う。
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「命題的意味とは別」とあるので、言葉で表現された客観的事実ではなく、言葉以外の状況や文脈を読み取る必要があります。つまり、高コンテキストです。
問1と同じように、発話の意図を考える必要があります。
選択肢を見ると、4「喉が乾いたなあ」は単に「喉が渇いた」という事実を言っているのではありません。「喉が渇いたから何か飲みたい」という意味を言葉の裏に感じませんか?
選択肢1〜3は、事実を述べたまでです。
よって、答えは4です。
問3
「遂行動詞」の意味がわからなくても、選択肢の分類と動詞が対応するかどうかを考えれば、答えが出せそうです!漢字から推測してみましょう。
1 宣告命名型
→「命名」とあるので、何かに名前をつけることです。「宣言する」や「洗礼を与える」です。なので、「断言する」とは違いますね。よって、これは違います。
2 行為拘束型
→これは「誓う」や「約束する」です。「命ずる」は宣告命名型なので、これも違います。
3 行為指導型
→何かを指示します。「注文する」や「要求する」です。「約束する」は行為拘束型なので、これも違います。
4 心理表出型
→自分の感情を表に出すことです。「感謝する」や「謝罪する」が該当します。
よって、答えは4です。
問4
各国の文化知識を問う問題です。
選択肢を見ていきます。
1 韓国やベトナムも漢字圏です。
→韓国:基本はハングルですが、漢字もあります。大韓民国は、「大韓民國」と書きます。少し日本の漢字と異なります。
→ベトナム:実は漢字文化圏なんです。「字喃」(チュノム)と呼ばれる漢字を基に作られた文字があります。
2 日本語は「なる」、英語は「する」と言われています。
日本人は、「今度、結婚することになりました」と言いますよね。でも、外国人からしてみると、二人で決めたことだから「結婚します」でいいのでは?と不思議に思います。
外国人に説明するのは難しいですが、日本語の奥ゆかしさが表れていると思います。
3 日本は「恥の文化」、西洋は「罪の文化」です。
日本人は周りから見られて恥ずかしくないかを基に行動します。対して、西洋人は「正しいか、正しくない」を基に行動します。逆ですね。
4 タテ社会は集団の「場」、ヨコ社会は個人の「資格」です。
日本は上下関係が厳しいタテ社会だと言われています。上司部下、先輩後輩など集団の場における人付き合いが関係しています。これも逆です。
よって、答えは2です。
問5
終助詞
- 「よ」:未知の情報。 例:明日は雨が降りますよ。
- 「ね」:既に知っている情報。 例:待ち合わせは駅だよね?
よって、答えは1です。