エコトノス・アルバトロス【異文化シミュレーション】

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「異文化トレーニング」とは?

Mai
Mai

「異文化トレーニング」とは、異なる文化のなかで上手くやっていくための異文化間能力を意識的に訓練することです。

異文化への適応能力が高い人は、互いの文化を尊重し合い、円滑な人間関係を築くことができます。

異文化トレーニングの種類は大きく分けて2つあります。

一つ目は、座学の「講義形式」です。これは、文献を読んだり、教師側が授業をおこないます。

そして二つ目は、「体験学習形式」です。実際に体験し、行動することで異文化接触への不安を軽減させる目的があります。 

「異文化トレーニング」は日本語教育能力検定でも、よく出題されています。
似たような異文化トレーニングを選択肢で惑わせてきますので、ここでしっかり理解しましょう!

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クリティカル・インシデント

直訳すると、「危機的事例」です。

これは、文化の違いによって起きた問題の事例を提示し、どのように解決、または回避するかを考えます。具体的な事例を提示し、グループで話し合います。

教師側は、正解を与えたりせず、参加者が自分で考えるのを補助するファシリテーターの役割を果たします。

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カルチャー・アシミレーター

直訳すると、「文化的同化法」です。

まず、異文化摩擦の危機事例(=クリティカル・インシデント)を紹介し、その状況に対しての解釈を4つ提示します。参加者は、4つの選択肢のうちどれが正しいかを検討していきます。そして最後に、教師側が各選択肢に対する解説を行い、異文化への理解を深めていきます。

バファバファ

これは、参加者を2つのグループに分けて、お互いに異なった習慣や価値判断を与えます。そして、お互いのグループを訪れることで異文化を体験するゲームです。

例えば・・・

Aの文化:挨拶するときはハグをする。

Bの文化:挨拶するときは身体接触をしない。

などです。相手の価値観を尊重し、自分の価値観を押し付けずに異文化と交流するための方法を学びます。

エコトノス

バファバファとほぼ同じ内容ですが、違う点はグループが3つ以上になるということです。
各グループそれぞれに習慣や価値観を与えたのち、「国際会議」のように話し合いを行います。

アルバトロス

これは、架空の国「アルバトロス」を舞台にしたロールプレイです。アルバトロスの文化は「女尊男卑」なのが特徴です。性差による優遇の違いを体験し、自分自身が持っている性別への固定観念を改めて理解します。

なお、アルバトロスは、前半のロールプレイと後半のディスカッションに分かれています。

バーンガ

トランプを使った異文化トレーニングです。異なるルールのトランプゲームがあるテーブルを回って、お互い会話をせずにルールの理解を目指します。

自分が知っているルールが通用しない場合に、どのような行動を取るのかということを体験します。

ロールプレイ

これは、学習者に状況と役割を与え、それに従って演じさせます。

例えば・・・

Aさんは会社の社員でBさんはAさんの上司です。
Aさんは、来週は病院に行くので会社を休みたいとBさんに許可をもらいに行きます。
Bさんは上司としてどんなことをAさんに言いますか?

・・・といった感じです。

異文化トレーニングだけでなく、授業で習った文法項目の応用練習として、ロールプレイを行うことが多いです。

わたしが担当したグループレッスンでもよくロールプレイをしました!ある程度文法を習ったあとだと、学生はいろんなことを話してくれるのでとてもおもしろかったです。

盛り上がったロールプレイの例としては、以下などがあります。

  • 自分の国でお店を経営するとしたらどんなお店?
  • 自分の国へ初めて行く人にどんなアドバイスをしますか?
  • 無人島へ行くなら、何を持っていきますか?  ⇦意外と盛り上がりました!!
Mai
Mai

自分(講師側)では「おもしろい!」と思って準備したロールプレイが全然ウケないということはざらにあるので、トライアンドエラーだなあ・・・と日々実感します。

様々な背景を持つ学生が一緒のクラスで学んでいくためにも、このような異文化トレーニングは必要ですね!

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