よくわかる教授法【前編】

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Mai
Mai

検定試験によく出る「教授法」をおさらいしましょう。

よくわからなかった箇所を復習すれば、試験もバッチリです!

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文法訳読法(Grammar Translation Method)

古典語の文法規則や語形変化を暗記し、現代語に翻訳していく方法。

長所

  • 複雑な文法を正確に翻訳することで、分析能力がつく
  • 学習者の独学が可能
  • 翻訳によって、意味を正確に理解できる

短所

  • 会話能力、発音は身に付かない
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ナチュラル・メソッド

文法訳読法への批判から作られた教授法。幼児の母語習得過程を応用してつくられ、話し方、聞き方を重視する直接法。提唱者の名前にちなみ、「グアン・メソッド」と「ベルリッツ・メソッド」がある。

グアン・メソッド(サイコロジカル・メソッド)

提唱者はグアン。幼児の思考順序を適用した教授法。グアンは、聞くことが一番大切だと考えていた。山口喜一郎が台湾でグアンのシリーズメソッドを実践した。

長所

  • 聴力重視
  • 生徒自身の自発性による自習を重視する

短所

  • 人によって思考順序に違いがあるので、習得しにくい場合がある

ベルリッツ・メソッド

会話練習を重視し、母語の使用は禁止。

⇨まさに語学教室のベルリッツのことです!

長所

  • 聴力重視
  • 生徒自身の自発性による自習を重視する

短所

  • 目標言語がわからない初級段階ではストレスに感じる
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フォネティック・メソッド

提唱者はフィートル、スウィート、イェスぺルセン。
文法訳読法と、音声学を無視したグアン・メソッドへの批判から作られた教授法。生きた音の習得を第一に考え、音声記号を意識的に学ばせる。

長所

  • 正確な発音が身に付く

短所

  • 正しい発音が求められるので、時間がかかる

オーラル・メソッド

提唱者は”直接法の父”ハロルド・パーマーと弟子の長沼直兄。
グアンのシリーズ・メソッドやフォネティック・メソッドを背景とする教授法。
「話す・書く」を第一次技能、「読む・書く」を第二次技能とし、第一次技能を優先し口頭練習が中心。

長所

  • 口頭練習が豊富

短所

  • 教師の負担が大きい
  • 適切な視聴覚教具の準備が必要

アーミー・メソッド(ASTP)

第二次世界大戦中の米軍による、日本の情報収集に向けたスパイ養成学習プログラム。文化的背景・習慣なども短期間で学習する。

長所

  • 短期間での習得が可能

短所

  • 短期間での習得を目指すため、厳しい訓練になる

オーディオ・リンガル・アプローチ

「構造言語学」や「行動心理学」に基づいて開発された教授法。母語話者並の正確さを求める厳格な指導。「オーラル・アプローチ」や「ミシガン・メソッド」などとも呼ばれる。

学習は5段階に分かれる。

  1. 聞き取り練習
  2. 会話文の模倣、発話。
  3. 反復練習、ミムメモ練習
  4. 文型練習
  5. 自由応答練習

※ミムメモ練習:教師が発した「モデル文」を繰り返し復唱・暗記し、正確な発音を身に付けさせる。

長所

  • 1950年代当時は、理論的で教師にとっても教えやすい教授法だった
  • 口頭練習を重視
  • 大クラスでも授業が可能

短所

  • 教師の発話を繰り返す練習は、実際のコミュニケーションとは言えず、社会言語学的な能力は身に付かない
  • 厳格な指導は、初級レベルの学習者の意欲を削ぐことになる
  • 単調で機械的な授業になりがち

GMD(Graded Direct Method)

オグデンの「Basic English」を利用し、語彙を制限して書くことを中心とした教授法。口頭で提示したもののイメージ化と文字化。

長所

  • 語彙数が制限されているため学習しやすい
  • 日常で役立つ表現が学べる
  • 初めから文字も導入するので、4技能全てを使って学べる

短所

  • 語彙が制限されているので、不自然な文になる
  • 専門用語や文学的な表現は学習されない
Mai
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前半はここまで!後半も要チェックです。

↓後半はこちら↓

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