過去問を解いていても、試験Ⅱがどうも解けません。
わかります!私も一番の苦手分野でした・・・。
昨年の検定を無事合格したわたしが、どうやって勉強したのかをお話ししますね。
【謝罪】
自己採点をお見せしたいのですが、試験に集中しており・・・問題1〜3は記録していませんでした・・・すみません。
問題4:6/6点
問題5:1/6点
問題6:8/8点
問題5が1点でも合格できました・・・(TT)
日本語教育能力検定 試験Ⅱってどんな問題?
試験Ⅱはリスニング問題です。
音声学のみならず、文法の知識も問われます。
試験が開始されると音声が流れ始め、強制的に進んでいきます。
「あれなんだったっけ?」と考えているうちに次の問題が進んでいきます。
終わった問題が気になっても、答えがわからなくても、気持ちを切り替えていきましょう!
配点は、40点です。試験1は100点、試験3は80点(記述式を除く)なので、配点は低いですが、試験Ⅱが0点では合格は難しいので対策は必要です!
過去3年間を見ても、出題形式は変わっていないので
なにはともあれ、まずは過去問です!
過去問にCDがついてきますが、今時はCDプレーヤー持っていない人いるだろうなあ〜とふと感じました。時代ですね・・・。
わたしは、ホコリにまみれたCDコンポを引っ張りだし、問題を解くことができました。
各問題、どうやって対策する?
問題1
学習者が話す文を聞いて、学習者が発音した通りのアクセント形式を選ぶ問題です。
(・・・わたしはこれが一番苦手でした)
「箸」「橋」などの高低アクセントを聞き取ることが最大のミッションです。
問題の説明が流れている間に、数字の上にひらがなをふっておくとわかりやすいので、おすすめです。↓こんな感じ
音声は、2回流れるので、1回目で選択肢を半分にして、2回目で答えを見つけるという方法でわたしは解いていました。
1音目と2音目を高低の違いがわかると、選択肢が絞りやすくなります。
- ひたすら過去問の音源を聞く。
- 過去問の選択肢を全て声に出して読む。
試験Ⅰが終わってから、試験Ⅱまでは昼休みがあるので、お昼を食べながらひたすら音源を聞いていました。試験から約1年経った今でも、学習者が読む音を覚えています・・・!
他にも、ピアノなどの楽器があれば、低い音を「ド」、高い音を「ソ」として高低音を確認する方法も耳のトレーニングになります。
過去問を何度も何度も聞いて、選択肢のアクセントを自分で発音しましょう!
問題2
学習者が発音したのち、教師が正しい発音で言い直すので、どこを教師は訂正したかを答えます。選択肢は、以下です。
- 拍の長さ →「こ/きょ/う(故郷)」(3拍)と「こ/っ/きょ/う(国境)」(4拍)など
- プロミネンス →強調する部分=文の中で重要な部分
- アクセントの下り目 →正しいアクセントで発話されているかどうか
- 句末・文末イントネーション →疑問文は文末上昇、それ以外は基本下降
- ポーズの位置(令和元年度より追加) →語の区切り位置
- 特殊拍の種類⇦令和2年度より追加) →特殊拍=促音「っ」、撥音「ん」、引き音「ー」
音声は一度しか流れないので、注意してください!!
まず、選択肢のうち、同じ内容を丸で囲うと整理しやすいです。
↓こんな感じ
拍の長さは、ちゃちゅちょなどの拗音が出てきたときに答えになることが多いです。「ちゃ」で1拍です。
プロミネンスは、質問に対して学習者が強調した語が答えになっているかどうかで判断ができます。
例:T「どこで買ったんですか?」
S「きのう、スーパーで買ったんです。」
→どこで?と聞かれているので、強調すべきは、「スーパーで」です。
「きのう」を強調していたら、誤りです。
アクセントの下り目は、アクセントが不自然な位置にないか考えます。
句末・文末イントネーションは、疑問文で文末が上がっていなかったり、疑問文でないのに文末が上がっている場合です。
ポーズの位置は、文の中でおかしな位置で区切れている場合です。明らかに不自然な位置で発音が止まるので、比較的わかりやすいと思います。
特殊拍の種類は、促音「っ」、撥音「ん」、引き音「ー」が混同している場合です。
問題3
学習者が発音したのち、教師が正しい発音で言い直すので、発音上の問題を答えます。
問2と似ていますが、問3は間違っている音を含む単語のみをを言い直します。
以下の4点をしっかり頭に入れましょう!
- 口腔断面図
- 国際音声記号(IPA)(調音点、調音法)
- 舌の位置
- 唇のまるめ
- 声帯振動の有無
口腔断面図とIPAは一緒に覚えます。
参考書や養成講座の先生によって、口腔断面図や音声記号の記載順が違いますので、自分が使いやすい図表を準備しましょう。
それにしても、破擦音と破裂音とかややこしすぎますよね。
舌の位置は、この図↓をわたしはいつもささっと書いていました。
そして、唇を丸めるのは[o]円唇後舌中母音のみです。
声帯振動の有無は、有声音と無声音の違いです。カ・サ・タ・ハ・パ行は無声音、それ以外は有声音です。
問題4
日本語母語話者と日本語非母語話者の長めの会話などを聞いて、問に答えます。
一つの会話につき、2つ設問があります。
音声が開始されるまで10秒ほどあるので、その間に問題を読み、これから起きることを把握しましょう。
また、音声は一度しか流れないので、注意してください!!
選択肢中に知らない言葉が出てきても、何か他の言葉に置き換えられないか考えましょう。
令和2年度の問題で、選択肢に「両義的な表現」とありますが、これは2つ通りの解釈ができる表現ということです。
例えば、日本人は「結構です」といいますが、これがYESなのかNOなのか外国人にとっては判断が難しいです。
難しい言葉を使って選択肢を惑わしてきますが、必ずみなさんが知っている言葉で言い換えられるはずです。
もし、「全く知らん!」という場合は、大丈夫です。他の受験者も知りません。
そこに考える時間を割くよりかは、わかる問題で確実に点数を稼ぎましょう!
問題5
日本語学習者向けの聴解教材を聞き、出題意図や問題点を答えます。
多く問われるのは以下です。
- 特徴
- 問題点や改善点
- 必要な能力
特徴とは、聴解教材を聞いてまず気が付くことです。主語が省略されている、時系列にそって話題が展開している、特定分野に偏って使用される語が頻出している、などです。
話題は何か、どういった状況なのか、繰り返し出てくる単語はあるか?などに注意して聞きましょう。
問題点や改善点は、聞いていて不自然、なんかうまくいってないなと思う点です。日本語学習者の立場になって考えてみましょう。
必要な能力は、その会話の内容を理解するために身につける知識です。文法的知識だけでなく、談話能力なども含まれます。
やはり毎年似た問題が出るので、過去問をやりこみ傾向をつかみましょう。
問題6
学習者が話す短い文を聞き、どんな誤用が起きているかを答えます。
文法の知識を問われる問題が過半数です。
誤用の箇所を見つけ、それがどんな文法的知識についてかを考えます。
例:(×)きのう、映画をみます。
(○)きのう、映画をみました。 ・・・テンス(時制)の誤り
(×)コンビニで買うのができます。
(○)コンビニで買うことができます。・・・形式名詞の誤り
音声学の知識というよりかは、文法の知識なので、問題1の聞き取りが苦手だな〜という人はここで満点取りましょう!
まとめ
ひたすら過去問!!!(わたしは、過去4年間分を解きました)