学校で習った、「品詞」覚えていますか?
日本語教師として働くには、国語の知識も必要です。
ポイントをサクッと復習しましょう!
品詞の分類
まずはこの図で全体を確認です。
次は各品詞について、説明していきます。
自立語と付属語
自立語:その語だけで一つのまとまった意味を持っている語のことです。
付属語:その語だけでは意味がわからず、自立語に付属して意味を持つ語のことです。
では、次の文の語を自立語と付属語に分けてみましょう!
「わたしの家の庭に朝顔が咲いています。」
・
・
・
・
・
↓正解です↓
「わたし の 家 の 庭 に 朝顔 が 咲い て い ます。」
→赤字が自立語、青字が付属語です。
自立語は、それだけで文節を作ることができますが、付属語が必ず自立語にくっついて文節を作ります。
(例)「わたしの/家の/庭に/朝顔が/咲いて/います。」
(例)「とても/きれいな/指輪」 ←自立語だけで文節を作ることができます。
自立語ー活用あり
活用のある自立語は、述語になることができます。
そして、3種類に分けられます。
動詞
- ものごとの動作・作用・存在を表す。
- 活用がある。
- 終止形がウ段の音で終わる。
動詞の活用は、五段・上一段・下一段・カ変・サ変の5種類。
動詞活用の種類の見分け方は、「ない」をつけます。
「ない」をつけると・・・ | 例 | |
五段 | 語尾がア段の音になる | 走ら(ア)ない |
上一段 | 語尾がイ段の音になる | 閉じ(イ)ない |
下一段 | 語尾がエ段の音になる | 食べ(エ)ない |
カ変は「来る」、サ変は「する」と「〜する」の形だけです。
形容詞
- ものごとの性質や状態を表す。
- 活用がある。
- 終止形が「い」で終わる。
形容詞の見分け方は、
- 終止形に直して、「〜い」で終われば、形容詞
- 助詞「は」を入れて、「〜は+ナイ」になれば形容詞 (例)高く(は)ナイ
形容動詞
- ものごとの性質や状態を表す。
- 活用がある。
- 終止形が「だ・です」で終わる。
形容動詞の見分け方は、
- 終止形に直して、「〜だ」「〜です」で終われば、形容動詞
- 語幹に「な」をつけて、体言に続けることができれば形容動詞(例)静かな湖、元気な犬
自立語ー活用なしー主語になれる
名詞
4種類に分けられます。
- 普通名詞・・・一般的なものごとの名前 (例)眼鏡、書類、夢
- 固有名詞・・・人名、地名、書名など (例)聖徳太子、青森県、走れメロス
- 数詞 ・・・数量や順序 (例)一本、3時、五つ目、
- 形式名詞・・・本来の意味が薄れた形式上の名詞 (例)絵を描くこと、出かけるところ
代名詞
2種類に分けられます。
- 人称代名詞・・・人を指し示す名詞 (例)わたし、あなた、だれ、あのかた、彼
- 指示代名詞・・・事物・場所・方向を表す (例)これ、それ、あれ、どれ、あちら
自立語ー活用なしー主語になれない
副詞
大きく3種類に分けられます。
- 状態の副詞
- 程度の副詞
- 陳述の副詞
この辺から「なんだったっけ・・・?」となった方も多いのではないでしょうか。
詳しくみていきましょう!
「状態の副詞」とは、「どのように」という状態を表す副詞です。
(例)雨がザーザーと降った。 雨はどのように降った?→ザーザーと降った。
(例)窓を開けると、鳴き声はぴたりと止んだ。
「程度の副詞」とは、「どのくらい」という程度を表す副詞です。
(例)彼はたいそう有名な画家らしい。 彼はどのくらい有名?→たいそう有名らしい。
(例)この町はずいぶん寂しい場所だ。
「陳述の副詞」とは、あとにくる助詞や助動詞と呼応して、話し手の気持ちや態度を表す副詞です。
(例)おそらく彼は来ないだろう。
(例)もしも雨が降ったら、キャンプは中止です。
(例)少しも後悔した日はない。
「ぜひ、家に遊びにきて○○○○。」
→○にはどんな言葉が入りますか?
「ぜひ」が来ると、語尾には「ください」が思いつきませんか?
前の言葉で後ろが決まる、それが「陳述の副詞」です。
連体詞
5種類の形があります。
- 「ーた(だ)」の形・・・たった一本、とんだことになった
- 「ーな」の形・・・大きな家、いろんな場所
- 「ーが」の形・・・わが国
- 「ーの」の形・・・あの人、この本、ほんの少し
- 「ーる」の形・・・ある日、いかなる理由
「たながのる(棚がのる)連体形」と覚えましょう!
代名詞と区別しましょう!
「これ」「それ」「あれ」「どれ」・・・指示代名詞
「この」「その」「あの」「どの」・・・連体詞
感動詞
大きく5種類に分けられます。
- 感動・・・おお、まあ、やれやら
- 呼びかけ・・・もしもし、ねえ
- 応答・・・はい、うん、そう
- あいさつ・・・こんにちは、おはよう
- かけ声・・・よいしょ、どっこいしょ
接続詞
大きく7種類に分けられます。
- 順接・・・それで、そこで
- 逆接・・・しかし、けれども
- 選択・・・または、あるいは
- 添加・・・さらに、しかも
- 並列・・・および、また
- 転換・・・さて、ところで
- 説明・・・つまり、ただし
付属語
助動詞
付属語で活用があるのが助動詞です。
種類が多いです!!!
- 受け身・自発・可能・尊敬・・・「れる」「られる」
- 使役・・・「せる」「させる」
- 希望・・・「たい」「たがる」
- 断定・・・「だ」「です」
- 丁寧・・・「ます」
- 伝聞、様態・・・「そうだ」「そうです」
- 推定・・・「らしい」
- 推定、例示、たとえ・・・「ようだ」「そうです」
- 否定(打ち消し)・・・「ない」「ぬ(ん)」
- 意志、勧誘、推量・・・「う」「よう」
- 否定の推量、否定の意志・・・「まい」
- 過去、完了、存続・・・「た(だ)」
助詞
付属語で活用がないのが助詞です。
4種類に分けられます。
- 格助詞・・・主に体言について文節の関係を表す。(例)新しいカバンが欲しい。
- 接続助詞・・・主に活用する語について前後をつなぐ。(例)春が来ると桜が咲く。
- 副助詞・・・色々な語について意味をつけ加える。(例)犬も猫も好きです。
- 終助詞・・・文の終わりや文節の切れ目について、疑問・禁止・感動・強調などを表す。(例)富士山はきれいだなあ。
最後に・・・一冊でおさらいするならこれを買うべし!
検定試験前、日々の教案作りの際に「あれなんだっだけな・・・」と確認したいときにおすすめなのがこの本です。
中学生向けの参考書なのですが、薄くてサイズも小さいので持ち歩きにも便利です。
この本があれば、ど忘れしても大丈夫!!!(多分)